レコード紹介第十四弾 ウェン ショーター 「SCHZOPHRENIA」


大徳寺 高桐院


今回紹介するレコードは、サックス奏者のウェンショーターの「SCHZOPHRENIA」

ウェンショーターは、まちがいなく現ジャズシーンの巨匠の一人です。
今まで数多くのアルバムを出していますが、僕はブルーノートに吹き込んだ60年代のショーターを一番よく聴いています。

今回の曲は1967年に発表された「SCHZOPHRENIA」の5曲目に収録されている「MIYAKO」です。
ショーターの奥さんの名前を曲名にしたと言われています。
ですが、僕は京都に住んでいるせいか、この曲を聴くと京都の街並や神社仏閣のイメージを連想してしまいます。
「MIYAKO」は「都」だっただけに京都をイメージしてショーターは書いたんだ!!っとかってに思ってます笑!


作曲者はアメリカ人ですが、おもしろいことに、
日本人にしかわからない、季節が移りゆくはかない心と、
新しい季節を迎える力強いたくましい心を感じます。












レコード紹介第十三弾 サヒブ シハブ 「HARVEYS TUNE」


今回紹介する曲はフルート&サックス奏者のサヒブ シハブの「HARVEYS TUNE」です。

サヒブシハブといえば最近、再評価されているアーティストの一人です。

特にクラブジャズ好きの若者の間で人気ですよね。

サヒブはダンサブルでスマートな曲を多く書いてます。
けれどそのスマートさの中に、毒々しさ、と妖しさが同居している危うい感じの曲が多いんです。
そんなところが私は好きです。

今回紹介する曲も爽快なメローディなんですが、不思議の国のアリスの世界に迷い込んでしまったような、
キレイでかわいい、同時に、妖しい世界が広がってます。

それと、三分という曲の短かさもいいですよね。


YAMATOYA 最後の夜

久しぶりのブログ更新です。


京都のJAZZ喫茶、YAMATOYAさんに昨夜、行ってきました。
YAMATOYAさんは、言わずと知れた京都最古のジャズ喫茶です。

大学生で京都に出てきてから、まず最初に訪れたジャズスポットであり、大好きな場所です。
僕は、高校生の時からジャズ喫茶に憧れており、今もその気持ちは薄れておりません。
60,70年代の京都のジャズ喫茶全盛期時代に青春を過ごされた方がとても羨ましく思います。
00年代の僕にとって、ジャズ喫茶体験ができる数少ない場所はYAMATOYAさんでした。

初めて大きな高級なスピカーでJAZZを聴いた場所であり、
そのころの10代の僕がはじめて入った大人の空間でした。


そんなYAMATOYAさんは昨夜をもちまして一時休業されます。
店内を大改装するようです。

昨夜の店内は、40年分の熱い想いを持たれたお客さんでいっぱいでした。
一人ひとりがマスターや奥さんに「ありがとう」と声をかけておられました。
みなさん、最後の夜をかみしめるように過ごされていました。


昨日の夜で、京都のJAZZシーンをいっそう盛り上げたいという気持ちが沸き起こりました。

40年分の歴史が詰まった建物が改装されるのは残念ですが、
また秋頃、新たに生まれ変わるYAMATOYAさんにお目にかかれるのを楽しみにしたいと思います。











レコード紹介第十二弾 安次嶺悟 「FOR LOVERS」

今回紹介するのは関西を中心で活躍されている
ピアニストの安次嶺悟さんの「FOR LOVERS」です。
2009年に発売されたデビューアルバムはまたたくまに入手困難になり、
再プレスされないかと望んでおりました。
そして今回、2011年9月10日、再発売となりました!

やっとこさ入手できました!!

安次嶺さんは、お店でも2ヶ月に一回ほど
演奏しに来てくださいます。

いつ聴いてもすばらしいピアニストです。

今回紹介する曲は「FOR LOVERS」の一曲目に収録されている
Neutral という曲です。

この曲…かっこよすぎます。

ほどよく黒いグルーブ感と、美しいメロディが見事に調和しており

たまらないです。

安次嶺さんとピアノをグラフィカルに表現した
ジャケットのデザインも、最高にセンスに溢れています。






最近お店のヘビーローテーション、アルバムです。

レコード紹介第十一弾 BLUE MITCHELL 「DOWN WITH IT」

久しぶりの更新です。

今回ご紹介するのは、哀愁のトランぺッター、ブルーミッチェルの「down with it」!!

このアルバムの三曲目に入っている「ALONE ALONE AND ALONE」が最高です。
ってこの曲はトランぺッターの日野晧正さんの名曲じゃないかと思われる方もいらっしゃると思います!
そうなんです。日野さんの曲をブルーミッチェルがカバーしているのです。

それも日野さんがこの曲をレコードに収録する前に、ミッチェルがブルーノートレコードから先にアメリカで発売したというおもしろいエピソードがあるのです。
来日ツアー中のミッチェルが、たまたま東京で日野さんのこの曲を吹いているのを聴いて、えらく感動し、自分もこの曲を演奏したいと思い、収録したそうです。


バラードで美しい曲です。
美しく力強い意思をもった女性がどこか遠くをみつめて、もの思いに更けている。そんな印象です。

第二回ウイスキーとジャズ ブルーノート編

ウイスキーのボトルにジャズの名盤ジャケをラベリングして
NEWボトルを作ってみました。


ラベリングする前のボトル
↓Before


マッカラン12年×リーモーガン「the sidewinder」
   
・フォアローゼス×ハービーハンコック「speake like a child」

・白州×ソニーロリンズ「sonny rollins vo2」


以上3ボトルをそれぞれコラボレートしました。
↓After


マッカラン12年×リーモーガン「the sidewinder」

リーモーガンのトランペットのパリッとしたかっこよさ
マッカランのシャープでエレガントな味わいがマッチしました。
ボトルの形も「the sidewinder」のジャケとピッタリです。



フォアローゼス×ハービーハンコック「speake like a child」

このジャケットに合うウイスキーはフォアローゼスしかないと思いました。
フォアローゼスのほのかに甘い、やさしいハニーシロップの香りを楽しみながら
このアルバムを聴く。
至福の時間です。



白州×ソニーロリンズ「sonni rollins vo2」

ソニーロリンズの堂々たるたたずまいが無骨な武将に見えます。
うん!日本のウイスキーとロリンズ!何か通じ合うものがあります。



明日はお店を開店するまで時間があるので、百万遍智恩寺「手作り市」に行ってきます。
友達のitono broochさんがブローチ、アクセサリーを出店するので、手伝ってきます。
このボトルたちも密かにそのお店に並べようと思います。
itono broochさんのブログです。 http://d.hatena.ne.jp/itononet/

レコード紹介第十弾 Roy ayers 「mystic voyage」

今回紹介するレコードはヴィブラホン奏者ロイエアーズ!

前回紹介したボビーハッチャーソンと同じヴィブラホン奏者ですが
ボビーハッチャーソンとは微妙にタイプが違います。

ボビーハッチャーソンの音はcoolで前衛的な雰囲気
今回紹介するロイエアーズはダイナミックでメロディアス、ストリートで少しヤンチャな雰囲気です。

二人とも今の時代に聴いても純粋にかっこいいと思えます。(今回のレコード1976年録音)

それはあくまで私の感想ですが…。



ロイエアーズは60年代のデビュー当時はストレートなjazzを演奏していましたが、70年代に入っJAZZFUNKのアルバムを出すようになります。

今回紹介するレコードはそのJAZZFUNKの時代に作られたアルバム、「mystic voyage」

ミステリアスな曲調がパープル、ブラックをイメージさせます。



車のステレオのボリュームをガンガンあげて、ビルが立ち並ぶ大都会を駆け抜けろ。

そんなシチュエーションがぴったりです。


ロイエアーズのソロが炸裂 かっこいいです!!